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AXIAL SCX24のデフギアを交換して「前掻き」セッティングに変更する

AXIAL SCX24のデフギアを交換して「前掻き」セッティングに変更する

前回はブラスパーツでフロント荷重のセッティングにしましたが、デフギアを交換して「前掻き」セッティングにするのも走破性アップの定番カスタムです。
アクスルハウジングを開ける必要があるので初めてだと面倒に感じるかもしれませんが、これはやっておいて損がないカスタムなので挑戦してみて下さい。

オーバードライブギア / アンダードライブギアに交換するメリット

INJORAやMEUSから発売されているオーバードライブ / アンダードライブのデフギアに交換すると、前後のタイヤの回転速度を変えることができます。
登坂能力をアップさせたり、ステアリングの切れを良くするには、フロント側が速く回転するセッティングが有利です。
具体的にこれまでの経験で話をすると、前後で25〜30%くらいの回転速度差があると調子良い印象があります。
オーバードライブでフロントを速くしても、アンダードライブでリアを遅くしても、両方を交換しても大丈夫です。
好みの速度差にセッティングします。

今回交換するパーツ

今回の予算は1,500円くらいです。

アンダードライブギア : INJORA Overdrive Underdrive Gears

今回購入したのはINJORAのOverdrive Underdrive Gearsです。
いくつかのギア比が用意されていますが、今回は「33%のアンダードライブ」を買いました。
これをリアのデフギアに装着します。

MEUSからも同様のギアが発売されていて、どちらのメーカーを選んでも問題はありませんが、「ノーマルアクスル用」を買う必要があります(社外アクスル用もあります)

デフギアの交換方法

まずはリアホイールを外します。

続いてホイールナットとピンを外します。

赤丸の3箇所のネジを外して、リアアクスルを車体から外します。
ダンパー、ロアリンク、アッパーリンクの順番に外すとやりやすいと思います。

赤丸のネジを外してドライブシャフトをアクスルから外します。

ベアリングを抑えているネジ2個を外して、リアシャフトを引き抜きます。

6箇所のネジを外して、デフカバーを開けます。

ディファレンシャルギアとスパーギアを外します。

ベアリングはそのままにしておいて大丈夫です。

交換するディファレンシャルギアに付属のOリングを取り付けます。
小さいのでやりにくいですが、ピンセットなどを使うとはめやすいです。

反対側にもOリングをつけます。

グリスをたっぷりと塗ってギアボックスに入れます。
グリスはデフ用のグリスとかいろいろありますが、正直なところ詳しくわかりませんw
どこか詳しく解説しているブログを見つけて下さい(すみません、、)

スパーギアにもグリスをたっぷりと塗って、ギアボックスにセットします。

デフカバーを戻しますが、上2本は少し長いネジになるので注意が必要です。

次にシャフトを戻しますが、シャフトの先端は四角形になっていて、スパーギアの穴と噛み合うようになっています。
アクスルハウジングにシャフトを差し込んで、軽く押しながら少しずつ回転させるとはまる場所が見つかります。

続いてベアリングを抑える2本のネジを戻します。

ドライブシャフトを装着します。
こちらも半月型の形状になっているので、ディファレンシャルギア側と合わせて差し込みます。

後は先程の逆の手順で、ドライブシャフトをはめて、アッパーリンクを固定して、ロアリンクを固定して、最後にダンパーを固定します。

最後にピンとハブナットを戻して、ホイールを装着したら完成です。

デフギアを交換する効果

前後のタイヤ回転速度の差

タイヤに付箋を貼って実験です。
明らかにフロント側が速く回転しているのがわかりますね。
これが「前掻き」のセッティングです。

登坂能力

デフギアを交換したことで最大登坂角に変化はありませんが、実際に走らせるとその差を感じることができます。
京商のスタッカブルテレインに角度をつけたコースで試走したのが下の動画です。

ノーマルと比べると歴然とした差があります。
グイグイとたくましく登ってくれますね。
一番気になるのはノーマルタイヤがグリップしないことなので、次回こそはタイヤに着手します。

車体が傾く現象について

フロントとリアの回転速度を変えると「前輪が引っ張っていく」状態になります。
その回転速度の差でフロントの片側にトルクがかかることにより車体が斜めになることがありますが故障や不具合ではありません。
平坦な場所を走らせた時は気になるかもしれませんが、実際にクローリングしていると気にならなくなります。

前後タイヤの回転速度の差を小さくすれば軽減されますが、登坂能力は下がってしまいます。
「こういうものだ」と割り切るのがいいと思います。